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慶應義塾大学との連携授業が最終回を迎えました

1月22日、しんしんと雪が降る中、慶応義塾大学湘南藤沢キャンパスで昨年10月から始まった秋学期の連携授業が最終回を迎えました。

 

授業では、学生が以下5つのカテゴリーに分かれ、これまでの授業で提供されたアジアの開発途上国における事例に対する解決策を考案し、プレゼンテーションが行われました。

  1. 建物
    • Nepal earthquake-safe housing
    • Malaysia: eco-transit housing
  2. 健康
    • Child health and malnutrition in India
    • Epi-nurse in Nepal
    • Smart water solutions in Bangladesh
  3. 教育
    • Climate school in India
    • Mobile knowledge resource center in Myanmar
  4. その他
    • eBayahanian (ICT system) of recovery needs in Philippines
    • Legal identity of informal settlement
    • Talent catalog for refugee in Australia

 


学生からは、「ネパールで建築物の耐震問題に対し、日本の竹や木を使う伝統技術を輸出する提案」や、「インドのガンジス川の汚染問題に対し、川を2つに分けて浄水設備を設置することによる長期的な水質改善を図る提案」、「フィリピンの災害時における法的証明書の紛失の問題に対し、生体認証技術を導入する提案」、「インドの栄養失調問題に対し、食料不足に焦点を当てて昆虫食を推し進める提案」がされました。

 

 

日本から離れたアジア諸国の社会問題に対し、学生のみなさんは自分たちができる限りでリサーチを行い、新鮮な視点で既存の概念や制限にとらわれない提案をしていました。発表後のディスカッションの時間には、他グループの学生から「浄水設備に関する技術的な実現性」などの疑問や改善点、自身の研究リサーチに基づいた考察などが共有されました。発表の最中に昆虫食を提案した学生からは実際に購入した昆虫食が配布され、この日一番の盛り上がりを見せました。

 

ADRRN東京イノベーションハブ(ATIH)からは主席コーディネーターの打田が参加しました。学生の提案に対し、自身のBoPビジネスコンサルタントとしての経験に基づいて「開発途上国での栄養に関する人々の認識不足の現状」など具体的な情報を交えたアドバイスがされました。

 

授業後、学生からは「ADRRN東京イノベーションハブ(ATIH)や、ATIHが他にも連携授業を行ってきた多摩美術大学プロダクトデザイン専攻第2スタジオ学生からのプレゼンテーションなど、外部の意見が大変刺激になった」という意見や、「この授業を受けたことで社会課題に対してハード面の解決策だけでは無く、それを広めていく為の教育や制度改革などソフト面と並行し、包括的に取り組む必要性を学ぶことができた」というという感想が寄せられました。

 

今後、ADRRN東京イノベーションハブ(ATIH)は本授業で扱ったイノベーション案件について、学生からの提案や考察も取り入れて教材を制作し、本サイトで共有する予定です。